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【令和8年度税制改正】について知ろう!

令和8年度税制改正のあらまし(法人向け)

令和8年度税制改正の中から、法人の皆さまに関係する主な改正を分かりやすく解説します。

法人のお客様

 


① 大胆な設備投資促進税制の創設など

(1) 特定生産性向上設備等投資促進税制の創設

【対象者】
原則すべての業種の法人(設備投資を予定している法人)
※投資下限額・ROIともに高いハードルが設定されており、大型の危機管理投資・成長投資向けの制度です。

【改正内容】
産業競争力強化法の改正を前提に、経済産業大臣の確認を受けた設備投資計画に基づき、生産性向上に必要な下記設備等を取得等した場合、即時償却又は税額控除(7%。建物・建物附属設備・構築物は4%)を選択適用できます。控除上限は法人税額の20%で、控除しきれなかった金額は3年間繰り越せます。

対象資産(主な取得価額要件)
機械装置:1台・1基160万円以上
・工具・器具備品:それぞれ1台・1基120万円以上(40万円以上かつ年間合計120万円以上のものを含む)
・建物:一の取得価額1,000万円以上
・建物附属設備・構築物:一の取得価額120万円以上
(建物附属設備は60万円以上かつ年間合計120万円以上のものを含む)
・ソフトウエア:一の取得価額70万円以上

その他の主な要件
投資下限額:35億円以上(中小企業者等は5億円以上)
・ROI(投資利益率):15%以上
・投資計画期間中は、地域未来投資促進税制・カーボンニュートラル投資促進税制・中小企業経営強化税制(繰越税額控除を除く)との重複適用不可
・大企業は、当期所得が前期を超えているにもかかわらず賃上げ要件(賃上げ率1%以上、超大企業は2%以上)又は国内設備投資要件(国内設備投資額が当期減価償却費の30%超、超大企業は40%超)のいずれも満たさない場合、本制度(繰越税額控除を除く)は適用不可

【適用期間】
産業競争力強化法の改正法の施行日から令和11年3月31日までの間に設備投資計画の確認を受け、その確認日から5年を経過する日までの間に対象設備を取得等して事業供用した場合

 

(2) 物価上昇に伴う取得価額要件の見直し

【対象者】
中小企業者等

【改正内容】
物価上昇に伴い、以下の制度における工具・器具備品の取得価額要件が引き上げられました。

制度 改正前 改正後
中小企業投資促進税制(工具) 30万円以上・合計120万円以上 40万円以上・合計120万円以上
中小企業経営強化税制(工具・器具備品) 30万円以上 40万円以上
中小企業防災・減災投資促進税制(器具備品) 30万円以上 40万円以上

【適用時期】 令和8年4月1日以後に取得等をする対象設備について適用

 


② 賃上げ促進税制の見直し

【対象者】
従業員の給与を引き上げる法人

【改正内容】
物価上昇を上回る安定的な賃上げの定着に向け、賃上げ促進税制が見直されました。

  • 大企業向け措置:適用期限を待たず、令和8年3月31日をもって廃止
  • 中堅企業向け措置:賃上げ基準を見直した上(要件強化)、適用期限(令和9年3月31日)をもって廃止
  • 中小企業向け措置:令和8年度は現行制度を維持。適用期限到来時(令和9年3月31日)に適用状況を踏まえ、必要な見直しを検討
  • 教育訓練費に係る税額控除率の上乗せ措置(中小企業+10%、中堅・大企業+5%)は令和8年3月31日をもって廃止。ただし、子育てとの両立支援・女性活躍支援に積極的な企業への上乗せ措置(+5%)は継続

【適用時期】
中堅企業・中小企業向け措置は令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する事業年度に適用。大企業向け措置は令和8年3月31日をもって廃止。


③ 研究開発税制の見直し

【対象者】
研究開発を行っている法人

【改正内容】

  • 一般型の控除率カーブ及び控除上限について見直しが行われ、時限措置の適用期限が令和11年3月31日まで延長(控除率カーブの見直し・変動は令和9年4月1日以後開始事業年度から)
  • 中小企業技術基盤強化税制についても控除率カーブ・控除上限に係る時限措置の適用期限を3年間延長し、繰越控除制度(3年間)を新設
  • AI・量子・半導体/通信・バイオ/ヘルスケア・フュージョンエネルギー・宇宙等の戦略技術分野を対象とする**「戦略技術領域型」を創設**(重点産業技術試験研究費の40%、重点産業技術共同研究開発機関との共同・委託研究は50%を法人税額から控除。控除上限は既存措置と別枠で法人税額の10%、3年間繰越可)
  • 大学等との共同・委託研究の手続簡素化、新規高度研究業務従事者の範囲拡大など研究人材活用促進のための措置
  • 国外委託試験研究費のうち、臨床試験(医薬品等の有効性確認)以外の海外委託分について、控除対象となる試験研究費の割合を段階的に縮小(令和8年度70%→令和9年度60%→令和10年度以降50%)

【適用時期】
原則、令和8年4月1日から令和11年3月31日までの間に開始する事業年度に適用(控除率見直し等は令和9年4月1日以後開始事業年度から)


④ 中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入特例の見直し

【対象者】
中小企業者等

【改正内容】

  • 対象となる減価償却資産の取得価額要件を40万円未満(改正前:30万円未満)に引き上げ
  • 対象法人の要件を、常時使用する従業員数400人以下(改正前:500人以下)に厳格化
  • 適用期限を3年間延長

(取得価額の合計額300万円を限度に全額損金算入できる点は変更なし)

【適用時期】 令和8年4月1日から令和11年3月31日までの間に少額減価償却資産を取得等し、事業供用した場合に適用


⑤ 地方拠点強化税制の見直し

【対象者】 地方へ本社機能やオフィス等を移転・拡充する企業

【改正内容】

  • オフィスの取得価額に応じた税額控除・特別償却(オフィス減税)について、税額控除率・特別償却率を引き上げ(例:移転型の税額控除7%→8%、拡充型4%→5%等)
  • 新たに中古資産の取得・改修も対象化(税額控除4%(移転型)/2%(拡充型)、又は特別償却15%(移転型)/10%(拡充型))
  • 雇用者増加数に応じた税額控除(雇用促進税制)は令和8年3月31日をもって廃止
  • 適用対象資産の取得価額合計額要件を、大企業4,500万円以上(改正前:3,500万円以上)、中小企業1,000万円以上に見直し

【適用期間】
令和8年4月1日から令和10年3月31日までの間に特定業務設備計画の認定を受けた法人が、認定日の翌日から3年以内に地方において特定業務施設を整備した場合に適用(2年間延長)


⑥ 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置

【対象者】
一定規模以上の法人(防衛特別法人税)、所得税を納める個人(防衛特別所得税)

【改正内容】
防衛力の抜本的な強化を行うための安定的な財源を確保する観点から、法人税・所得税それぞれに新たな付加税が創設されています。財務省公式パンフレットの参考表(増減収見込額)によれば、次の3つの措置がセットになっています。

措置 施行時期
防衛特別法人税の創設 令和8年4月施行
たばこ税の見直し 令和8年4月施行
防衛特別所得税の創設 令和9年1月施行

このうち、今回の財務省パンフレットで詳細に説明されているのは防衛特別所得税です。

  • 所得税額に対して税率1%の新たな付加税として創設(令和9年1月から)
  • 現下の家計負担に配慮し、復興特別所得税の税率を2.1%から1.1%に1%引き下げ(実質的な負担増をほぼ相殺)
  • あわせて、復興特別所得税の課税期間を10年間延長

【適用時期】 防衛特別所得税は令和9年分以後の所得税等について適用(令和9年1月から)

 

 

(参考)今回の資料に含まれる、その他の法人関連の改正

上記のほか、公式資料には法人の実務に関わる以下の改正も含まれています。

  • 法人版事業承継税制:特例承継計画の提出期限を1年6か月延長(令和9年9月30日まで)
  • 消費税・インボイス制度:免税事業者からの課税仕入れに係る税額控除の経過措置の縮小ペースを緩和(適用期限を2年延長)/個人事業者向けの2割特例終了後の緩和措置として「3割特例」を新設
  • 相続等の財産評価:貸付用不動産について、相続・贈与前5年以内に取得したものなどの評価方法を見直し(節税スキームへの対応)

 

「令和8年税制のあらまし」(財務省・国税庁系資料)に基づき、内容を訂正・補足したものです。
本資料は、財務省・国税庁系の公式資料に基づき作成しています。
詳しくはこちらへ→https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2026/01.htm

 

 

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